スリットカラー内製化

さて、夜も更けてきたところでブログの更新でもしてみようかと思います。


今日は、スリットカラーを自給できるよう、内製化してみました。


スリットカラーは軸に対してギアをとめたり、アームをとめたりと非常に便利な機械部品で、RURでもよく使用しているのですが、1個500円と地味に財布に優しくない価格設定です。
今回のレスコンでも、大量のアクチュエータを使用するため、かなりの数が使用される予定です。
仮に10個買ったとしたら5000円、これはたまらないということで、自分で作ることにしました。


材料はφ20のA2017(ジュラルミン)の丸棒。
コンターで輪切りにしたものを旋盤で端面加工、およびドリル加工を行い、精度が必要になる中心部の穴は中ぐりで仕上げました。
スリットはコンターで切り、フライスでキャップボルトの座繰り、ねじ穴、ねじの下穴加工を行い、タップでねじを切り、最後に再び旋盤で面取りをして終了です。


やってみると思った以上に工程数が多く、結構時間がかかってしまいました。
今のままでは効率が悪く、大量に作るのには時間がかかりすぎます。
ただ、今回は一つの部品を加工するごとに次の行程のために機械の段取りをやり直したため、多数の部品を行程ごとにまとめて加工すればもっと時間を短縮できそうです。


実際に作ったのはこんな感じ↓自作スリットカラー


 


 


 


 


 


 


 


片方は市販品で、もう片方が自作品です。
どちらが自作品だと思いますか?
近くで見ると、スリットをコンターで入れているのがわかるため、判別できますが、遠目に見るとわからないと思います。
実際に軸に取り付けてテストを行いましたが、軽くねじを締めただけでもほとんど動かなくなり、充分な精度が出ていました。


※追記
忘れてました、自作は右の方です。この解像度で見る限り、ねじの座繰り部分以外は自分でも見分けがつかないんですが。


今回、初めてジュラルミンの旋削を行ってみたのですが、他のアルミ合金に比べて固く、粘りけが少ないため、非常に切削しやすかったです。
表面の加工硬化も少ないのか、微少切り込みでもさくさく削れて非常に気持ちがいいですね。
また、ハイスのバイトとの相性も非常によく、切削面はとても美しく仕上がりました。


やはり、自分で作ると時間はかかりますが、うまくできるとうれしいものです。
自分で作れると言うことは、いろいろな特殊形状のものも作れるため、設計の幅も広がります。
1個あたりのコストは、約13円、市販品の1/40程度になりましたねじの値段を忘れてました。約20円、市販品の1/25くらいになりました……もっとも、これは自分の人件費がただからこそなしえるのですが。
これからも、いろいろと内製化してコストダウンを計りたいです。


溝部

“スリットカラー内製化” への3件の返信

  1. お疲れ様ですm(。。)m
    早く製作に突入したいと思います。
    凹部さんの穴を埋める人材になれるように精進します。

  2. 左が自作?
    ネジのところの形状が違う気が….
    や,正確にコピーしろって話ではなくw

  3. 初めまして☆お疲れ様です☆
    スリットカラーを自分で作ったんですか!?
    やりますね☆
    無い部品は作る!!!!!ぁんにもそのくらいのパワーがあったら、良いんですがね…。

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