2007知ロボIO班報告書 – R.U.R
知能ロボコン2007
|
チーム名 | RUR10 |
マシン名 | ちゃづつ |
メンバー | 伊藤陽人(機械+カラーセンサ担当)、大島津佳(電気担当) |
成績 | 準優勝 |
第1予選 23点 2位で通過 | |
第2予選 23+30点 3位で通過 | |
決勝戦 41+30点 準優勝(競技点最高得点) |
IO班 機械屋 伊藤陽人
●マシンについて
今回自分たちで決めたマシンのテーマは「取り込みにローラーを使う」でした。ということで写真1のような感じになりました。
●ローラー
ローラーにはショップ99で売っている桃缶の空き缶を使いました。はじめ茶筒を使う予定(名前の由来)だったのですが、茶筒がなかなかな見つからなかったことと、意外に高価だったことから変更になりました。ちなみに桃缶の直径は約80mmで普通の99とダウンタウン99どちらの桃缶も同じでした。
ローラー式でボールを回収するときに問題になったのが高い位置までボールを持ち上げられないことでした。そこで、ローラーの回転を早くして勢いでボールを高い位置まで上げようと試みました。とりあえず機体内に傾斜をつけられるくらいの高さまで上げることができるようにはなりましたが、今度は取り込んだボールを前方へ吐き出してしまうという問題が出てきました。これを解消しきれなかったため競技点満点をとれないという結果になって強いました。
●ボール詰まり防止機構
機体内部は傾斜を2段に分けてサーボを使ってボールの詰まりを予防しました。1段目は、たんに板を上下させるだけですが、2段目は吐き出し口に連動させ、うまくボールを1っ個ずつ吐き出せるようにしました。完全に詰まりを防止するのにかなり試行錯誤を繰り返しました。結果、本番では取り込んだボールはすべて得点することができました。
●カラーセンサ
NHKで使う予定で開発していたのですが…。せっかくなのでつけてみました。効果はてきめん!本番では全ての色分けを成功させました。用いた素子はTAOSのTLP230、光源は白色LEDです。TLP230はRGB三色の光の強さを読むことができるので赤、緑、黄色の三色をうまく識別できました。
●製作の流れ
とりあえず足回り作ってみる。先輩にもろダメ出しを食らう。
↓
CADで図面を書き始める。
↓
足まわりだけ完成
↓
写真審査締切前夜とりあえず骨組みだけ完成。写真は何とか送る
↓
なかなかマシンの具体的な機構が決まらずCADとにらめっこ
↓
ローラー製作。試行錯誤。その間に大会本部から出場辞退勧告が届く。
↓
とりあえずボールを取り込めるようになる。このころ回路もほぼ完成
↓
バッテリー置き場と基盤置き場を大島さん(今回電気屋)に作ってもらう(激感謝)
↓
ラインセンサ作る。つける。大島さんすぐに使いこなす。(スゴイ!!)
↓
つまり防止機構をいろいろ考え試行錯誤。大会1週間くらい前おおまかに完成。
↓
カラーセンサつける。
↓
大会3日前くらい、完成。
↓
あとは電気屋の大島さんに丸投げ。(ゴメン)
●感想と反省
とりあえず、大島さんには多大な迷惑をかけました。マシン動かしてくれて感謝です。今回初めて機械っぽい機械をほぼ一人で作りました。完成したマシンはなんの面白みもないマシンでした。
NHK、寮祭、バイトと、いろいろ手をかけてしまい自分で自分の首を絞めてた数ヶ月でしたが…。とにかく自分は追い詰められないと何もやらないようです。
今回制作してた中で自分なりに心がけてたことは「めんどくさい」と言わないでした。実際マシンを作っていると、ネジを一本一本絞めるのがとてもめんどくさく、不具合が見つかった時などは解体するのが嫌になりました。また、CADで図面を書くのも一苦労で、機械屋さんの大変さを身をもって体験できました。
でも、めんどくさいと思ってもそれをやってよかったと今は思います。
今回の教訓を次からの大会にも生かしていきたいな。
あとは、学校の勉強と両立できるようになりたいです。
IO班電気担当 大島
NHKロボコンで機械を担当していて、少しは電気の知識がないと良いマシンが作れないと考え電気屋に挑戦しました。少し電気のことについて学び「制御って大変なんだなぁ!」と痛感するのが目的でした。
多くの先輩と友達に助けてもらい大会では準優勝という結果を残せました!本当に感謝しています。
しかし…準優勝とは言い難いマシンの動きでした…。今回の反省点は、計画の進行が遅れていたこと・加減速が出来なかったためマシンの動作が非常に遅かったこと・調整のしやすいプログラムが書けなかったこと、だと思っています。機械の出来がよかったので、DCの速度の調節がすぐに出来るプログラムを書いていたら競技点はもしかすると満点を取れていたかもしれません。
以下、ハード・ソフト・計画に関して具体的に書いておきます。
●ハードに関して
僕の場合、ステッパ×2・DC・サーボ×2のドライバ回路を組み上げるのに一カ月と少しかかりました。ステッパのドライバがなかなか動作しなくて苦労しました。マイコンがなくても動作チェックが出来るのでチェックはお早めに!原因は配線忘れと半田盛り過ぎによる導通。接触不良を恐れて必要以上に半田を盛っていましたが、丸ピンソケットは半田を盛り過ぎると基盤の表側で導通してしまうことがある様なので注意です。ラインセンサ、カラーセンサに関しては機械屋の伊藤君が作ってくれました。本当に多謝です!
●ソフトに関して
かな~りカツカツでした。六月になってからプログラムの勉強を始め、わからないことは遠慮をせず聞きまくり、何とか大会本番までにプログラムを書き上げました。for文によるステッパとDCの制御は案外すんなりと出来ました。しかしタイマー割り込みをうまく扱えずにサーボを二つ動かすだけでも苦労して4日ほどかかりました。大会一週間前でもタイマー割り込みをうまく扱うことができず、挑戦したかったPWMによる足回りの加減速制御はかっきりと諦めました。代わりに多くデバッグの時間が取れたので結果としてプラスとなったと思います。関数もしっかりと作っていたつもりでしたが、最終的には関数を作らずコピペする箇所が出てきてゴチャゴチャになり、調整しにくいプログラムが出来ました。あと#defineの使い方を学んでいるともう少し見やすいプログラムが書けたかもしれません。
●計画(プロジェクトマネージメント?)に関して
しっかりと計画して早めに作業を始めても、特に他の大会にも携わっていると知ロボの作業が出来なかったりして予定通りに進みません。結果として当初予定していた計画よりも約一ケ月遅れで作業が進行していました。おかげで大会一週間前からはフィールドの上で生活するような状態になってしまいました。
実際の作業進行は…
4月21日 知ロボ作業開始、回路を組み始める
5月28日 回路のチェック・修正が終わる
31日 プログラムを勉強し始める
6月16日 フィールド上でデバッグ開始・ライントレース無しで得点出来る様になる
19日 ライントレースする
22日 大会前日だけどカラーセンサ搭載・色を識別し分けて吐き出せるようになる
23日 試走台で走行できず一次予選ぶっつけ本番!宿で二次予選用と決勝用のプログラムを書く
25日 報告書を書き始める
Do not copy without permission.