MINT SOFT

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今回の動作の概要

 マイコンはH8-3048を使用。前壁用赤外線センサ2つ、横壁用赤外線センサ2つ、缶用赤外線セン 1つ、缶用PSDセンサ2つをH8のA/D変換器で取り込み、2つのステッピングモータにパルスを送り、決まった距離を決まった速度で動きます。走行の基本は前進、左折、右折、Uターンの4つで構成されており、これを組み合わせることで迷路内を走行していきます。
 迷路では1区画ごとに左右と前の壁をセンサーで読み取ります。1区画ごとに座標を置いて、東西南北の壁のあるなし、缶のあるなし、缶を返したか返していないかの情報を書き込みながら進みます。左、前、右の順に優先的に進み、行ったことのある区画がある場合は仮想的な壁を作り、行ったことのない区画を優先する「拡張左手法」を採用しています。
 返していない缶を見つけた場合は返します。返してある缶は通行の邪魔になるものに限って返さずに別の場所におきます。

苦労した点

 マシンを小さくするために回路も小さく作る必要があり、設計から完全動作するまでに思ったより時間がかかりました。長時間動かしていると、アームを動かすサーボモータに電源を供給するレギュレーターがオーバーヒートしてしまう問題もありました。これはレギュレーターを2つ並列つなぎにしてヒートシンクをつけることで、一応解決しました。しかし、本番で途中からアームの動きが不安定になったのですが、これはもしかしたら本当は解決していなかったせいなのかもしれません。

 走行ではセンサの値を読み取りながら常に迷路の真中を走るように微調整しながら走ります。左右の微調整はよかったのですが、止まるときや曲がるときの前後方向の微調整にてこずりました。これが原因で最後まで迷路の走行を完璧にすることができませんでした。
 缶の扱いにも苦労しました。最初は缶の並び方によって永久ループに入ってしまったり、持った缶を放り投げてしまったりして、理論的に完走できない状況でした。今回は最終的にはこれをなくして理論的にはどんな缶の配置でもうまくいくようにできたつもりです。本当かどうかは定かではありませんが。

今後への課題

 まず何よりも走行を完璧にすることです。缶も何もないところで壁にぶつかってクラッシュするのは一番つらいです。この競技では迷路を全部走らなくても缶を倒すことができればよいので、無駄に走る距離は短くして、より効率的に缶を返すことができるアルゴリズムを考えなければなりません。この競技の本質はそこにあるはずです。缶をすべて返した後はスタート位置に戻るまでのタイムが勝負です。このためにはすべての動作をよりスピーディーにしなければなりません。今回はすべてうまくいったとしても時間内にスタート位置に戻るのはつらいスピードでした。

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2003/12/19    
MINTソフト担当  北 光一    

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