First Prototype
ハード編
今回初めて1台のマシンを作ることになり、初期の構想ではマイクロマウスにアームを換装させる機構を設けることでマウス、クリッパーの大会で通用するハードを作るということにしました。そしてハード面は全体的にマイクロマウス工房の森永さんのBasicMouseを参考にさせて頂きました。
マシン底のフレームは秋月のユニバーサル基板を用いて削りだし、ステッピングモータを取り付けました。アーム用のサーボモータを取り付けるためアルミ材を多用したためマシンのサイズの割には重量大のマシンとなってしまいました。また当初の目的であったアームの換装もこの時点で断念しました。
アームにはサーボモータを2つ使い、缶を引っくり返すためのアームには前年度MINTやBLUEで用いられた機構を採用し、缶を掴むアームにはサーボモータの回転軸にギアを付けトルクの損失を抑えられる構造を用いました。
バッテリーについては秋月のタブ付きのニッケル水素電池を用い、電池同士のタブを半田で付けていき12個直列にしました。
今回の反省点としてはマシンの設計を怠ったことが挙げられます。BasicMouseをあてにし過ぎたことでクリッパーとしての構造を考えないで製作にあたったため構造上意味を成さないアルミ材が重量増加に繋がったと考えられます。同様にステッピングモータがクリッパーに対応できるものではなかったことでトルクが足りないということにもなりました。また自分の実力に見合った制作期間を設けなかったことでアームの製作を部員に依頼したことも反省せねばならないことだと思います。今後は以上2点を改善できるように努めていきたいと思います。
ソフト編
今回クリッパーには秋月のH8/3048Fを使いました(部室の掃除の際に現れたものを使わせていただきました)。詳細な回路等はここでは省略させていただきます。
センサ回路はBasicMouseで紹介されている赤外線センサを左右の壁用に1つずつ、前壁用に2つの計4つと、缶を感知するPSDを1つで構成されています(制作期間の都合上本来なら左手方のため壁越しの右側缶を感知できるようもう1つ付ける予定でした)。
ステッピングモータの回路はBasicMouseにある回路を参考にさせていただきました。マイクロマウス工房では左右の回路をまとめていますが今回は独立した基板にそれぞれ作りました。
サーボモータの回路はサーボモータから伸びている制御信号、電源、GNDの3本の配線をそれぞれマイコン、マザーボードの電源、GNDに繋ぎ、PWMによって回転角を制御させています。
今回の反省点は勉強不足であったことで何から取り掛かればよいかということで時間を浪費させてしまった点です。製作開始が9月の下旬であり回路を含めハードが完成したのが大会当日であったのでハードと同様に自分の実力を見据えて制作期間を定めることが重要であることを実感しました。そしてプログラムには手を全く付けていなかったため2つは缶を引っくり返すという目標が走行すらままならない結果に終わってしまったので今後パーツそれぞれの設計及びプログラミングを行い制御技術を身につけていこうと思います。