特急案件のすすめ

大量の転輪



 


 


 


 


 


 


 


製鉄所の圧延ロール……ではなく、レスコンマシン用の部品です。
具体的には、クローラ、所謂キャタピラ用の転輪です。
キャタピラにはある程度のテンションを掛けて使用するので、転輪にはベアリングを入れなければなりません。
形状自体は下の断面図のように、A2017丸棒の両側にベアリング用の穴を開けているだけなのですが、実際はそれほど簡単ではありません。転輪断面図


 


 


 


 


 



ベアリングを入れるには、それなりに高い精度の穴が必要になります。
そのため、当然ドリルなどを使用していてはお話にならず、旋盤を使用した中繰り加工で加工します。
きつすぎると抜けなくなって再利用できなくなったり、歪んで回転がなめらかでなくなったりしますし、
逆に緩すぎるとがたがたになってあまりベアリングとしての用をなさなくなってしまいます。
大体、20μm(2/100mm)くらいの削り足りなかったり削りすぎると入らなかったり、がたがたになったりします。


まあ、それくらいならそこまで大変な精度でもないんですが、問題は納期と数で、十数個を1日で仕上げる特急案件でした。
まあ、ぶっちゃけていうと、作業が非常に遅れているというわけです。
午後6時くらいから始めて、午前2時くらいまで……しかも終わったところで追加発注orz
段取りが全て最初からやり直しなので、結局終わったのは午前4時。
最後の方はなんだか体が勝手に動いているような状態に……ほぼ死にかけました。


↓深夜、意識を失いかけて目が死んだNC状態で作業する作業者の図人間NC状態


 


 


 


 


 


 


 


 


 


ちなみに、アフロのカツラが作れるほど大量の切り子が出ましたw


溝部

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